NO.6 平成13年6月23日号 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 〃       ◇ 農 村 ノ ス ス メ ◇        〃 〃                〜電気農場の日常より 〃 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃  どーも、ご機嫌いかが?よーすけどんです。生まれも育ちも山 形県新庄市。生粋の農村生活者であるワタクシが、農家の日常、 悪戦苦闘の有機農業の実態、その他農村生活の真実をリアルにお 伝えしていきます。            *  *  *  はい、今回もまたハプニングです。  まったくもう、いやんなるう。明るい未来はほんとに来るのか なあ?    ※もくじ※ 【1】農村生活 新庄編・・・変わりゆく農村の6月 【2】電気農場のお仕事帳・・カモが来た、さらに**も来た 【3】農縁日記・・・・・・・体験?農業? 【4】直売所のひとこと・・・まぼろしのお米 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【1】農村生活 新庄編・・・変わりゆく農村の6月  新庄では5月でほとんど田植えが終わります。一昔前ならあと は大した仕事もなく、田んぼで寄り集まって、仕事もせずに雑談 しているなんてのが結構あったんですが、有機農業を始めてから はまるで変わってしまいました。  とにかく6月、7月ってのは毎日毎日いつ終わるともない雑草 との戦いです。取っても、取っても、後から、後から、生えてき ます。ほんとに収穫までヒマを見つけるのが大変です。  でも変わったのは有機農業をしている農家だけではありませ ん。  現在、お米作りってのは職業として成り立っていません。です から田植えが終わるとみんなそれぞれ別の仕事で大忙しです。  うちの地区はほとんどが専業農家だったんですが、今では勤め に出ている人がけっこういますし、専業農家もハウス野菜や花木 栽培に重点を置いて、ついでに米作りをしているって人がほとん どです。  毎日、毎日田んぼで草取りをしていても周りにはほんとに誰も いません。日本の農業はほんとに大丈夫なんでしょうか? 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【2】電気農場のお仕事帳・・カモが来た、さらに**も来た  6枚ある有機栽培田のうち2枚がアイガモ除草田です。  去年は近所の業者からマガモを買ったのですが、親鳥が卵を産 まないとかで、田んぼに入れるのが10日も遅れ、ぜんぜん除草 になりませんでした。  そんなわけで今年は熊本の業者からアイガモを買うことにしま した。  警戒心が強いマガモとくらべるとアイガモのほうがおっとりし ていて人なつっこい感じです。  さっそく田んぼに入れたんですが、ギャーーー!!  朝、田んぼに行ってみると、そこには凄惨な虐殺のあと!  夜、何者かが網を破ってアイガモを襲ったのです。カモの数が 半分ほどに減っていました。  死がいの状況から見て、どうもイタチの仕業のようです。  昨年はこんなことがなかったのでぜんぜん警戒していませんで した。囲いを厳重にし、業者に不足分のカモを追加注文しまし た。しかし、到着前に残ったカモも襲われ、とうとう4羽しか残 りませんでした。緊急事態です。急きょ、電気柵を注文し、念の ため朝田んぼに放したカモたちを夜はカゴに入れて家に持ってか えるようにしました。  電気柵を張ったら今度は襲ってこなくなったようで、夜田んぼ に入れてても丈夫なようです。  いやはやしかし、ハプニングが次から次へ、前途は多難です。 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【3】農縁日記・・・・・・・体験?農業?  とある環境保護団体の若者たちが田んぼの草取りにやってきま した。私は前途のこともあり、ちょっとしか参加できなかったの ですが、かなりがんばって雑草を取っていったようです。  今回のような「農作業のお手伝い」だったら別にいいのです が、イベント的な農業体験はあんまりいいとは思いません。  だってですねえ、田植えや稲刈りってのは、農家にとっては戦 争みたいなもんです。毎日神経がピリピリして、トーチャンや カーチャンの怒声が飛び交う、そんなもんです。  そこでですねえ、貴重な時間を割いて団体さんを接待。和気あ いあいと農作業的なことをして、楽しい思い出を作って帰って いってもらってもですねえ、これって本当に農業のためにいい事 なんだろうか?ととっても疑問です。  ただ、まったく否定してるわではありません。たとえば子供に とってイベントとはいえ、農の現場にふれるってのはとっても大 事なことじゃないかって思います。この辺の話はいつかHPの 「あれやこれや」に書こうって思ってるので、この辺にしときま しょう。 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【4】直売所のひとこと・・・まぼろしのお米  うちのお米は有機栽培のひとめぼれが少し残っているだけに なってしましました。  それでもお米が欲しいって人がけっこういますので、近所で有 機農業をしている知り合いが作っているお米を販売することにし ました。  無農薬・無化学肥料栽培の「さわのはな」です。  さわのはなってお米は昔は山形県全域で作られていました。と ても食味がよく、夏場になっても味が落ちないといった特徴を持 つお米です。  しかし見た目が悪く一等米になりにくい、胚芽が大きく精米の 歩留まりが悪いといった面もあり、質より量の時代に収量の多い 「キヨニシキ」や全国銘柄の「ササニシキ」に駆逐されてしまっ たお米です。  現在のお米とはだいぶ違った味わいではないかと思います。よ ろしければお試しを。            *  *  *  梅雨といえどだんだん夏が近づいている感じがしますねえ。  最近はもっぱらダイコンおろしに絹さやのみそ汁です。毎日食 べてもぜんぜん食べ飽きません。もうそろそろ新ジャガも出てく るかな。                       〜よーすけどん             http://www.ic-net.or.jp/home/yo-w/