NO.24 平成14年8月13日号 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 〃       ◇ 農 村 ノ ス ス メ ◇        〃 〃                〜電気農場の日常より 〃 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃  どーも、ご機嫌いかが?よーすけどんです。生まれも育ちも山 形県新庄市。生粋の農村生活者であるワタクシが、農家の日常、 悪戦苦闘の有機農業の実態、その他農村生活の真実をリアルにお 伝えしていきます。            *  *  *   連日の真夏日で体はほとんどほーバーヒート状態。毎日家で ぐったりしていたら、8月の2週目になっていきなり雨続き。涼 しくなってきましたねえ。空の雲もなにやら秋めいた感じの雲が チラホラ。ちょっと早くはないかい?    ※もくじ※ 【1】農村生活 新庄編・・・甘い 【2】電気農場のお仕事帳・・ほんとに難しいんです 【3】有機な日々・・・・・・遺伝子組み換えは 【4】直売所のひとこと・・・夏バテには 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【1】農村生活 新庄編・・・甘い  我が家の畑では夏野菜がどんどん穫れています。ナス、トマ ト、キュウリ、オクラ、ツルムラサキ、ゴーヤ、カボチャ、ジャ ガイモ、トウモロコシ、その他書ききれないほど。おかげで食卓 にのぼるのは野菜ばかり。ニクモクイタイ。  ところで思ったんですが、最近は品種改良で、みょーに甘いも のばっかり増えてますよねえ。特に感じたのがトウモロコシ。何 もあんなに甘くしないでもイーじゃねーかってくらい甘い。昔の もちっとしてそれほど甘みがないやつが懐かしい。ゆでたやつに 塩を効かせてね。これぞ夏の味ってやつですよ。あ、ただ昔はよ く芋虫が中に入っていたなあ。気づかずにかじっちゃって・・・ ブチュッと・・・。これも懐かしい夏の味か? 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【2】電気農場のお仕事帳・・ほんとに難しいんです  今年は9枚の田んぼで無農薬有機栽培をしているんですが、そ のうちの2枚がイネミズゾウムシの被害により、ほとんど収穫が 見込めない状態!  イネミズゾウムシは田植えしたばかりの苗の葉っぱを食べる害 虫です。いつもの年だとこれで被害は終わるんですが、今年は世 代交代して幼虫が稲の根っこを食い荒らしました。  6月中旬まではあまり目立った被害はなかったのですが、6月 後半から稲の成長が止まり、どんどん葉っぱが黄色くなってい き、分けつした茎も枯れていく始末。さらに田面の日当たりがい いもんだから雑草もまた伸び出す。まさかこれほどひどい状態に なるとは。  以前から有機に取り組んでる人にいわせると、「イネミズゾウ ムシが出たら、あきらめて慣行栽培に切り替えるしかない」だそ うです。マイッタア。  イネミズゾウムシは外来の害虫なんで天敵がいない。だから天 候が合わなければあまり増えないし、合ってしまうと止めどなく 増えてしまう。それにしてもなぜあの2枚だけ?隣り合った田ん ぼはまったく影響がない。  考えられる理由としては、そこが一番早くから無農薬にしてい るんで、潜在的に虫が多い。育ちやすい環境にある。  もう一つは「半不耕起栽培」。根拠はないんですが、この2枚 とアイガモを入れた田んぼだけ、土の表面だけを耕す半不耕起栽 培で作ってるんです。他には原因が見あたりません。  どっちにしろ出るのはため息ばかり。ふぅ  それから大豆。成長がいつもの年より2葉ほど遅れている。そ れでもいつもと同じ時期に花が咲いてます。きび。こちらも成長 が遅いにもかかわらず。丈が小さいまんま穂を出しました。いえ るのは一言「お天道様にはかなわない」。  まあ、そんなわけで今年はかなりの減収になりそう。まった く、有機農業を職業にするってのは、ほんとうに難しい。 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【3】有機な日々・・・・・・遺伝子組み換えは  今朝、日本農業新聞を見ていたら茨城の一般の農家で、遺伝子 組み換え大豆が作付けされていると載っていました。納豆王国茨 城、とうとうここまで来てしまったんですね。  7月の5,6日知り合いが愛知県農業試験場で作られているラ ウンドアップ(除草剤)耐性稲「祭り晴れ」の実験水田の見学に いきました。  ラウンドアップという除草剤は植物にふれると葉っぱから根っ こまで根こそぎ枯らしてしまう薬なので、作物の植わっていると ころには使えません。そこで、この薬がかかっても枯れない遺伝 子を組み込んで、雑草だけ一気に枯らして、省力、低コストの安 いお米を作ろうって話です。  でもなんだか話を聞いているとそううまく事が運ぶようには思 えません。  このお米はふつうに苗を田植えして作るんじゃなくて、乾いた 田んぼに直に種を蒔くタイプの、いわゆる乾田直まき用の品種だ そうです。  でも乾田直蒔きではすでにラウンドアップって使われてますよ ねえ。今までは種まき前に使っていたのが、この品種ではさらに 稲の成育中にもこの薬が使えるって訳です。  これって単に今まで使っていた除草剤がラウンドアップに切り 替わるか、使用量が増えるだけじゃあないのかな?ほんとにコス トダウンにつながるのかな?そういうお米を消費者がほんとに望 んでいるのかな?さらに話によると、この研究成果の権利関係は 共同研究してるモンサント社(ラウンドアップの製造元)に全部 もっていかれるらしいですね。  こんな生産者にも、消費者にも、挙げ句の果てにはお国にも利 益がないような研究をなんでやっているんだろうか。  あたしゃわからんよ。 〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃 【4】直売所のひとこと・・・夏バテには  みなさん夏バテしてませんか?  夏バテにはミネラル、ビタミン、タンパク質豊富な雑穀はいか がでしょうか?さらには食物繊維も豊富で、おなかの調子も整え てくれますよ。            *  *  *  さて、今年の収穫はどうかなあ。不安要素はいっぱいあるけ ど、なるようにしかならないって開き直ってます。  今年もツーリング行けそうにないなあ。                       〜よーすけどん             http://www.ic-net.or.jp/home/yo-w/