*平成30年のごあいさつ*

 昨年はなんだか一年を通してはっきりしない天候で、稲は春の育苗から生育が遅く、8月の出穂も遅れ、その後の登熟も、秋の稲刈りも、雨のせいでダラダラといつまでも終わらず、収穫量も米、豆、雑穀共に減収でした。野菜もやはり春から生育が遅れ、実りも遅くなり、出荷が遅れました。
 今年はどうでしょうか。天候については神頼みしかないのですが、減反政策の廃止や種子法の廃止など、農業にとっては転換の年になるなるような気がします。
 ただ、それがどういった方向に向かうのか、情勢が良くなるのか悪くなるのか、まったく見当もつきません。

 消費の方はどうでしょうか。数々の食料品の値上げ、郵便や宅配の運賃値上げ、消費税の増税など、ますます生活が困窮してきそうな要素が盛りだくさんです。
 化学物質、食品添加物、電磁波、拡散され続ける放射性物質など、身の回りにあふれる社会毒。2人に1人が癌になるのを平然と受け入れている社会。
 子どもが学校に入り、今まで接点がなかった人達と付き合うようになると、有機農産物や安全な食品、生活用品の出番なんか無いんじゃないかって思ってしまいます。
 こういった現状に向かい合って、さて、これからどうやって行こうかと思案しても、サッパリいい考えが浮かびません。どうしたものかと途方に暮れるばかりです。答えが出ないので、今はやれることを一つ一つやっていくしか無いのかなと思っています。
 
 田んぼは基本このまま有機栽培を続けていきます。雑穀はもうちょっと雑草対策をどうにかしなければ。豆は手が廻りきらない部分もあるのでほどほどに。
 野菜畑は作付けする品目を増やし、土地にあったものを取捨選択しているところです。
 新しい品種を植え、気に入ったものの種を採り、大量生産とは違う、自分なりの畑の循環を作っている途上です。
 いろんなことをやっていると、なかなか作業の手が廻らなくなってくるので、その辺の配分も今後の課題の一つです。
 とりあえず、やれることから一つ一つやっていこう。
 

(2018年1月)

    〔 戻る 〕

●http://www.denkinojo.com/